第5話

ストーリー

いよいよ始まる。けど、実感ゼロ。

いよいよ育休スタートの前日。

長かったようで、あっという間だった。

会社のロッカーを整理して、パソコンをシャットダウンして──

「じゃあ、1年間よろしくお願いします!」って自分で言いながら、

なんだか“留学行く前の学生”みたいな気分だった。

家に帰ると、妻が笑って言った。

「ほんとに明日から育休なんだね〜」

うん、たしかに。

言葉では分かってるんだけど、気持ちがまだ追いついてなかった。

1年間、仕事をしないって…どんな感じなんだろう?

責任感とか、やるべきこととか、そういう“社会人モード”がまだ抜けてなかった。

でも、その夜。

小さなベビーベッドに寝ている赤ちゃんを見てたら、

ふと、現実がじわじわと押し寄せてきた。

「この小さな命と、これから1年間ずっと一緒にいるんだ。」

うわ、すげぇこと始まるじゃん。

仕事の引き継ぎよりも、なんかこっちのほうが何倍も緊張する。

妻はというと、もう母親としてのリズムがすっかり出来上がってる。

オムツ替えの手さばきも神業級。

その横で俺は、「ミルクの温度ってこれで合ってる?」って毎回聞いてる始末。

この時点で、すでに差を感じていた(笑)

でも、不思議と不安よりワクワクの方が大きかった。

「よし、俺も父親として1年間、ちゃんとやってみよう。」

そう思いながら、眠りについた──のも束の間。

次の瞬間、

夜中の2時、赤ちゃんの「ふぇぇぇぇぇ!!」で目が覚めた。

…いや、正確に言うと、妻が起きて、俺は“起こされた”。

「ほら、パパ、出番だよ」って。

初日から、リアルすぎる育休生活が始まった。

次回予告 第6話 「夜泣きに完敗。ミルクと寝不足の攻防戦」

”夜は起きられないパパ”の現実が、ここから始まる。

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